履歴書を書くように言われたけれど、何をどう書けばいいのか、自信がない。志望動機も自己PRも空欄のままで、そもそもどこから手をつけたらいいかわからないという人は多いです。
バイトの応募でも、社員希望でも履歴書は見られています。字がきれいじゃなくてもいい、経験が少なくても大丈夫。でも、書き方を間違えるとせっかくのやる気が伝わりません。
この記事では、現場作業系の仕事を希望する人が、バイト・社員どちらでも使える履歴書をちゃんと書けるよう基本の構成から各項目のポイントを解説します。
一般的な履歴書の構成と見本【バイト・社員どちらにも対応】

市販の履歴書や、転職サイトにある無料テンプレートは下記のような構成が一般的です。
- 氏名・住所・連絡先
- 学歴・職歴
- 資格・免許
- 志望動機
- 自己PR(本人希望記入欄に書く場合もあり)
- 本人希望欄(勤務地・時間帯など)
応募先が履歴書にこだわらない場合でも、この形式で整えておくと、面接官がスムーズに目を通せます。
- 誤字脱字がないか(読みにくさは大きなマイナスになります)
- 空欄が多すぎないか(何も準備していないと思われることがあります)
- 伝えるべきことが伝わっているか(免許や志望動機などは特に重要)
体力や荷物の移動・運搬を要する仕事では「運転免許」や「体力に自信があるかどうか」などがチェックされやすいため、見本にこだわるよりも、読みやすく伝わりやすいかが重要になります。
履歴書の各項目と書き方の注意点

履歴書には基本的なルールがあり、細かい部分で迷う人も少なくありません。氏名・住所・学歴・職歴など、主要な項目ごとに、書き方のポイントや見られている点を簡潔に整理します。見栄えや印象を左右する部分でもあるため、一つひとつ丁寧に確認しておきましょう。
氏名・住所・連絡先

名前は戸籍どおりに記入し、ふりがなも正確に。電話番号・メールアドレスは、連絡がつくものを。メールアドレスは、見慣れない記号やハンドルネームが混ざっていると印象が悪くなることもあります。
履歴書には日付欄がありますが、これは提出日を記入してください。郵送する場合は投函日、持参する場合は面接日が目安です。
学歴・職歴

【学歴】は、中学卒業以降からで構いません。高校・大学などは入学と卒業の両方を書くのが基本です。中退や在学中の場合はその旨も明記します(例:〇〇高校 中途退学)。
【職歴】は、正社員・アルバイト問わず、実際に働いた経験を書きます。不用品回収や引越し、清掃、建設系など、体を動かす仕事の経験は、現場仕事に活かせるのでプラス評価されやすいです。
現在も働いている場合は「現在に至る」で締めます。
賞罰の欄

履歴書のフォーマットによっては賞罰の欄がないものもあります。その場合は学歴・職歴の欄に記入してもいいですし、なければそのまま記載しなくても大丈夫です。空いたスペースが気になるようであれば作成して見栄えをよくする手もあります。
賞罰などが無ければ「賞罰 なし」と記入するだけです。最後に以上と記入すれば学歴・職歴欄はOKです。
免許・資格

現場での仕事で特に重視されるのが普通自動車運転免許です。AT限定でも応募できる求人はありますが、マニュアル(MT)車の運転ができると採用の幅が広がります。
他には、中型免許やフォークリフト、準中型免許などがあれば記載しましょう。資格がない場合でも、「取得予定」などと添えることで意欲を示すこともできます。
資格や免許が何もない場合は「特になし」と記入すれば大丈夫。空欄で提出することは避けましょう。
志望動機

「なぜこの仕事を選んだか」「どんなことをやってみたいか」を書く欄です。体を動かすのが好き、人の役に立つ仕事がしたい、社会に必要とされる仕事に携わりたいなど、素直な気持ちでも構いません。業種や経験に関係なく、自分の中にある動機を言葉にすることが大切です。
以前、家族の引っ越しを手伝ったときに、片付けや荷物の運搬の仕事に興味を持ちました。体を動かすのが好きで、人の暮らしを支える仕事にやりがいを感じています。
自己PR
自分の強みや、今までの経験をどう活かせるかを伝える場所です。体力に自信がある、真面目にコツコツ取り組める、初対面の人とも気持ちよく会話できるといった特徴は、現場での働き方に直結する要素として評価されやすいです。経験が浅くても、自分なりに工夫して取り組んだことがあれば十分アピール材料になります。
学生時代に運送のバイトをしていて、重い荷物を扱う作業に慣れています。現場でもケガや事故が起きないよう、周囲と声をかけ合いながら安全に作業を進める意識を常に持っています。
本人希望欄

特に希望がなければ「貴社の規定に従います」と書けば問題ありません。希望する勤務地や勤務時間、給与の希望などがある場合は、簡潔に記入しておくと面接時のミスマッチを防げます。「週5日勤務を希望」「現場は23区内を希望」など、応募先に合わせた配慮があると好印象です。
手書きとパソコンどちらで作成しても大丈夫

正社員・アルバイトどちらの求人でも、履歴書が手書きかパソコンかで採否が決まることはほぼありません。大切なのは、読みやすさと内容の中身。手書きには「丁寧に書いた姿勢」が伝わるというメリットがあり、年配の面接官がいる企業では、手書きに対して好印象を持つケースもあります。
一方、パソコンで作成すれば誤字脱字を防ぎやすく、きれいな文字を書くのが苦手という人も安心です。PC・手書きどちらを選んでも構いませんが、面接の場に持参するなら、折れたり汚れたりしないようにクリアファイルに入れて提出しましょう。
証明写真の撮り方

履歴書の写真は、3か月以内に撮影したものが望ましいとされています。背景は白や青、服装はスーツでなくても構いませんが、襟付きのシャツやジャケットなど、清潔感のある服装が基本。スナップ写真の切り抜きや、帽子・サングラス付きの写真などは避けましょう。プリクラや過度な加工もNGです。
履歴書に貼るときは、写真の裏に名前を書いておくと剥がれた際のトラブルを防げます。貼り忘れや斜めになっていないかも、提出前に必ずチェックしてください。
志望動機や自己PRが思いつかないときのヒント

履歴書の中でも、志望動機と自己PRはとくに悩む人が多い部分です。不用品回収の仕事に強い憧れがあったわけでもない、経験も浅い、という場合でも大丈夫です。大切なのは「なぜ応募しようと思ったのか」「自分はどんな人間か」を、素直に伝えることです。
志望動機が浮かばないとき
「体を動かす仕事がしたかった」「引越しで不用品を出したとき、業者がてきぱきしていて印象がよかった」など、自分の中で少しでもいいなと思った体験があれば、それをヒントにできます。
「安定した仕事を探していた」「地元で働きたかった」など、生活に直結する理由でも問題ありません。ただし、それをそのまま書くのではなく、「どうしてこの会社に興味を持ったか」「現場でどんなふうに働いていきたいか」に少しだけ踏み込むと、ぐっと伝わりやすくなります。

自己PRが思いつかないときは昔を振り返ってみる
特別なスキルがなくても、性格や普段の習慣からアピールできることはたくさんあります。
- 遅刻せずに出勤できる
- 体力には自信がある
- 重いものを持つのに抵抗がない
- 汚れ作業でもいやがらず取り組める
- 初対面の人とも話すのが苦にならない
- 指示されたことをそのまま丁寧にやれる
小さな特徴でも、現場の仕事にとっては立派な強みです。働いた経験がある人は、過去の仕事で評価されたこと、続けられた理由を振り返ってみると、ヒントが見つかります。

現場系仕事での履歴書を作る際に押さえておきたいポイント
不用品回収や遺品整理、配送や産廃・リサイクル業など、現場での作業を伴う仕事の履歴書では、共通して意識しておきたいポイントがいくつかあります。
運転免許の有無を明確に示す
現場への移動や荷物の運搬が発生する仕事では、普通自動車免許の有無は採用の大きな判断材料になります。履歴書には必ず保有免許を正確に記載しましょう。フォークリフトや大型免許を持っている場合は積極的にアピールすると評価が上がります。
丁寧さと清潔感を大切にする
現場の環境は埃や汚れが避けられませんが、身だしなみの清潔感や礼儀正しい態度は採用担当者に良い印象を与えます。履歴書の文字の丁寧さや面接時の服装、言葉遣いから誠実さを伝えることが重要です。
未経験者は「体力・やる気・真面目さ」を強調する
体力を要する仕事では、未経験でも積極的に取り組む姿勢が評価されます。スポーツ経験や継続的に努力してきたことを具体的に伝えると、やる気や真面目さを伝えやすくなります。
履歴書の書き方に関するよくある質問

- 学歴は中学卒業からでいい?
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履歴書の学歴欄は一般的に中学校卒業から記入します。もし高校や専門学校、大学を卒業していれば、それ以降の学歴も続けて記入してください。転職の場合や、職歴が多い場合は高校卒業から記入問題しても問題ありません。
- アルバイト歴は書くべき?
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アルバイト経験も仕事の経験として評価されます。応募先の業種に関連する内容があれば積極的に書きましょう。空白期間を埋めるためにアルバイト歴を書くのも効果的です。
- 空白期間はどうしたらいい?
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履歴書の空白期間は、正直に理由を記入することが大切です。病気療養や資格取得のための勉強期間、家事や育児など、具体的な内容を簡潔に伝えると理解を得やすくなります。
- 履歴書は手書きじゃないとダメ?
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今はパソコンで作成する履歴書も一般的です。手書きの場合は丁寧に書くことが大切ですが、パソコン作成でも問題ありません。応募先の指定があればそれに従いましょう。
- 写真はいつ撮ったものを使えばいい?
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できるだけ最近撮影した、清潔感のある写真を使いましょう。3ヶ月以内に撮ったものが望ましいです。服装や背景もシンプルで清潔感が伝わるものが好まれます。
- 資格は全て書いたほうがいい?
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応募に関係のある資格は必ず書きましょう。関係の薄いものは省略しても問題ありませんが、持っている資格をアピールするチャンスなので、迷ったら書いておくのがおすすめです。
まとめ
履歴書は応募書類の中でも最も基本的で重要なものです。基本的な書き方やマナーをしっかり守ることで、採用担当者に誠実さや仕事に対する意欲を伝えやすくなります。現場系の仕事では、運転免許の有無や体力、やる気といったポイントを明確に示すことが評価につながります。
学歴や職歴の記載は正確に、空白期間がある場合も正直に理由を書くことが信頼を得るために重要です。アルバイト経験や資格は、応募先の仕事に関連するものは積極的にアピールしましょう。
清潔感のある字や写真、丁寧な言葉遣いも好印象を与える要素です。履歴書は、あなたの人柄や真面目さを表現する大切なツールです。基本を押さえて準備を整えることで、面接のチャンスを広げ、採用に近づけるはずです。